想いが彫り込められた16才のタトゥーを見て ― 2018/07/31
私の働くレストランに、おばあちゃんはホステス、ママはウエイトレス、
そして、16才の高校生の子供はバスボーイと3世代で勤める家族がいます。
16才のバスボーイは、私が勤めだしたすぐ後くらいからやって来ました。
素直な明るい好感が持てる、まだまだあどけなさが顔に残る少年です。
今ではすっかりバスボーイの仕事も板に付き、手際よく、皿洗いの私たちが、
仕事がやり易いように、お盆からお皿を下げてきちっと種類別に置いてれます。
ママもです。
少年はいつも笑顔で、ママは超〜明るく元気なキャラで、
私に会うたびに声をかけてくれるとても感じのいい親子です。
ママの腕に入れられたタトゥーを、夏に半袖になった時に初めて目にしました。
やはり、
日本人の社会と違って、アメリカでは単なるアクセサリー感覚なんでしょうね。
そして、10日ほど前のことでした。
16才の少年の左手首にテープが巻かれているのにすぐ気がつき、 どうしたん?
と聞くと、なんと嬉しそうにタトゥーを入れたばかりでカバーしているって
言うではありませんか!
うぅぅ、、、こんな可愛いまだ16才の少年が、、ママの影響かなぁ...
これは日本人の私には想像も出来ない事で、衝撃的な出来事でした。
彼とは仕事で週二回会うのですが、
どうしても彼のタトゥーが気になっていて、先週の土曜日に再び聞いてみました。
左手首の内側の手の平のすぐ下部分に黒で文字が彫られていました。
私:ーなんて入れたん?ー
少年:ーブラザーの名前ー
私:ーお兄さん、それとも弟どっち?ー
少年:ーお兄さんー
私:ーなんで、お兄さんの名前を入れたん?ー
少年:ー兄は2年前に逝ってしまったー
私:…そうなんだ…そんなこと知らなかったよ… I'm sorry to hear that.
年齢を聞くと、少年のお兄さんは、21才だったそうです。.
少年は穏やかないつもの笑顔を見せてくれました。
それは、私としては想像も出来ない話でした。
どんな感覚で16才のまだあどけない少年がタトゥーを入れたのか
ただ単に私の好奇心で知りたかっただけでした。
どうして逝ってしまったのか言わなかったのですが、もう十分だと察して
まだ16才のこの少年にそれ以上聞くことが出来きませんでした。
おばあちゃん、ママも、家族みんなどんなに辛かったでしょうか、、
たった2年前に...想像を絶するそんな悲しいことがあったなんて、
この明るい親子から、とてもとても想像も出来ない事でした。
タトゥーを入れて見せてくれた時の少年は本当に嬉しそうでした。
7才年上のお兄さんへの想いを入れたタトゥー、
個人的にタトゥーは好きでないのですが、これなら分からないこともないと、
この少年の兄を想う気持ちが伝わってきて、グッときてしまいました。
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