友の告知 ― 2020/02/14
あえて意識して穏やかさを装っていたのか、電話先のその友の様子は至って
冷静で、笑いを交えながら、驚かないで聞いてね、大腸ガンだと診断されたと
言いながら自ら、笑っちゃうでしょ、と…、まるで他人事のように言うその友の
心境は、もう開き直りの境地なのかもしれません。
その友との連絡手段は電話だけで、この頃ではすっかりと遠いていました。
一時帰国した時は、必ず会ってランチをするくらいの付き合いになっていますが、
たったそれだけの交流になってもあえて縁を断ち切る理由もなく、自然消滅する
こともなく、それはな〜んとなく身内に近い感覚でしょうか、急に思い立って
変わりなく元気にしている? と、それだけを電話確認して安心するような感じ。
ここのところすっかり遠ざかり、どうしているのだろうかと先週久しぶりに
電話して、かなり体調が悪いことを知り、すぐに病院へ行くように勧めました。
1週間後に電話をすると、なんとすでに入院していて、電話を取ったのでした。
前回の私との電話の次の日に近くの肛門科専用の病院で受診したら、すぐに某大学
病院へ紹介状を持って行く流れになって、すぐに入院手続きになったそうです。
他の臓器も検査する予定で、来週頭には開腹による大腸に出来たガン摘出手術を
受けると言うことでした。
入院に伴う保証人をお願い出来る人は、身内も知人も友人も居ない天涯孤独の
身だと言ったそうで、保証人の欄は保留になっているようです。
それでも病院を追い出されないので、場合によっては緊急なのかもしれません…
今のところ、その友の今の状況を私だけが知っていることになります。
その友はきっとこのまま他の誰にも告げることはしないと思います。
私が日本に住んで入れば、保証人にも定期的な見舞いも可能ですが、
「戦友」といえ、アメリカに生活のある私にはどうにもする事が出来ません。
なんとも状況が困難で重く、気持ちが沈み込んだりしていますが、
これも逆らえない時の流れだから、、仕方がないと自分に言い聞かせています。
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