ただごとでない現実への道のり ― 2016/02/09
人間って辛辣な状況を目の当たりすると以外としゃんとするのかもしれません。
正式な通知は恐らく5月になってからで今はまだないのですが、
相棒が仕事を継続出来ないのはほぼ間違いがないような流れになっています。
一見して平穏に過ごしてきたここバークシャー地方での年月の流れの終わりを
正に向えようとするこの現実に、危惧の念を抱きながら日々を過ごしています。
ここ二週間ほど前から差し迫ってきたその危機感を共有しながら毎日話し合う
ようになり、難しい局面に立たされていく現実はきっと想像以上に甘くないと
思うけれども、それに反比例するかのように穏やかな夫婦関係になっています。
嘆いても落ち込んでも何も始まらず、内面に抱えた深刻で不安な気持ちは
かき消すことが出来きないけれど表面的にはいつもと変わりなく過ごしています。
やっぱり継続は出来ないのかと察した最初のその瞬間は、いきなり頭のてっぺんが
偏頭痛に見舞われた私でしたが、一夜明けてからは頭痛もなく、こうして小さな
葛藤を繰り返しながら、少しずつ心の準備が出来きていくのかもしれません。
それでもまだ先週の金曜日の校長とのミーティングまでは、まだどこかで
もしかしたら大丈夫なんじゃないかなと思って希望していた私でした。
相棒としては、待って待って待って首切り通知を受けるよりも、
校長とのミーティグで自分から確認したいと事前に私に言っていました。
そして校長曰く、まだ確かでないので今は何も言えないとのことでした。
この時の校長とのミーティングの感触で、相棒は本腰を入れて再就職活動の
ための準備に入ることを心に決めました。
アメリカでは次の仕事の面接のために推薦状が欠かせません。
肝心な校長から推薦状はもらえませんのでこれも面接では不利な状況となります。
昨年の段階では今と同じ校長でも評価も上がりなんの問題もなくいっていた
相棒でしたが、何がどうなってしまったんでしょうか、去年の新学期から
どうもコミュニケーションがうまくとれてこれなかった相棒でした。
校長とのミーティングで一つ分かったことは、例の学年持ちのオイラが大将的な
先生が相棒にいっさいの情報を与えていなかったことを知りました。
実体は分かりませんがもしかして、何よりも学年持ちの意地悪なこの先生が
相棒を追い出したがっているのかもしれません。
前にも書きましたが、この先生ここバークシャーでは上位のポジションにある
エラい先生とかで、そんな人に嫌われちゃいいことないワケで、
ある面真っすぐな相棒の性格が煙ったかったりして(←これは私の想像ですが)
何を言っても負け犬の遠吠えになってしまうのでもうどうでもいいんですがね、
話を聞いているとかなり無礼な人で、そんな人がのうのうとのさばっている
ことに腹が立ってくるだけです。どこの職場にも1人や2人居るようなこんな
手に負えない嫌な感じの人間と関わって神経すり減っていくよりも
気持ちを入れ替えて次へのチャンスへ向けていくのが賢明だと思います。
相棒は金曜日を境にきっぱりと気持ちを入れ替えて、
さっそく再就職のための計画と準備を立て始め実行し始めました。
相棒はESL教師の資格の他に小学校のmath教師の資格を持っています。
就職口を少しでも広げるために中学校でも教えるmathの資格試験に挑戦する
ことにしました。分厚い本を三冊分クリアしていかなければならないそうです。
毎日、それに向けてCDをかけて好きな音楽を流しながら勉強しています。
音楽を聴きながら勉強に向う相棒を見ていると、なんだか余裕あるじゃん
って感じでホッとしたりします。
50歳後半でリタイア年齢に近く、しかも生涯、綱渡り人生の私たちの
生活実態ですが、生きていくためには死ぬまでメゲるわけにはいきません。
悪いことばかりでなく良い事だってあります。相棒と私が再び真剣に向きあう事
が出来るようになりました。とても不思議な現象で、私自身ビックリなのですが、
ふとした瞬間に自然に私の口から出てくる”I love you” で、いい感じです。
生活を共有しているのだから言えない仲よりも言えた方がいいに決まっています。
困難を抱えてこそ向き合えるこの実感、夫婦らしくなってきたではありませんか。
落ちつくのもつかの間の私達の人生で 再び困難を抱えてしまいましたが、
それもこれも私たちが選択してきた道です。再び初心にかえって、
サンドイッチとおにぎりの二人三脚で前に進んでいきたいと思います。
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